第6-2回 コード進行 ケーデンス




日本語では「終止形」って言うらしいです。ようするにトニックに解決するパターンの事です。 これが分かると、曲の90%は理解できると思います。

「終止形」なので、正しくはトニックに解決するとこまで書いてケーデンスなのですが、 個人的にはコード進行のブロックを最小単位に分けて考えると楽なので、そうしてみます。
今後、省略形として

 トニック⇒T
 ドミナント⇒D
 サブドミナント⇒SD
 サブドミナントマイナー⇒SDm

と書きます。
ケーデンスのパターン
ケーデンス以前の前提
@トニックはどのコードにでも進行出来る
A同じ機能のコードは連結出来る
ってのがあるので覚えておきましょう

トニック(T)に向かうパターン
@D⇒T
ASD⇒T
BSDm⇒T
@は前回説明した「ドミナントモーション」ってのですね。
Aは理論書なんかでは「アーメンコード」とかかかれてますね。 じゃ、教会音楽っぽい曲じゃないと使わないのかって言うとそんな事はなくて、 ジャス系のブルースではあんまり使わないですが、 R&B系のブルースでよく見られる
G7   
G7 C7 
D7C7G7 
ってコード進行の10〜11小節目の「C7⇒G7」は「SD⇒T」ってやつですね。 と言う事で、ゴスペル・R&B系音楽ではよく出てきますが、 ジャズでは@に比べると使用頻度はぐっと落ちます。
Bはサブドミナントマイナーの説明のとこにもちょっと書きましたが、曲のエンディングによく使われるパターンです。 「On Green Dolphin Street」の最後で、なぜかお約束のようにやる事多いパターンの
G-7C7

F-7B7

E△7
(カデンツア
Eb△7
(解決)
の「E△7⇒Eb△7」は「SDm⇒T」ってのですね。じゃ、エンディングにしか使わないのかって言うとそんな事は無くて、 例えば、「Speak Low」のサビのコード進行
F-7   Ab-7 Db7
Eb△7 〜      
の「Db7⇒Eb△7」は「SDm⇒T」です。と言う感じで、@よりは少ないですがジャズでは「SDm⇒T」ってパターンはよく出て来ます。

ドミナント(D)に向かうパターン
@SD⇒D
ASDm⇒D
ジャズにおいて@Aともいわゆる[U-X]って形で出てくるのがほとんどです。 @はメジャーに解決するU-X、Aはマイナーへ解決するU-Xの形で出てくる事が多いです。
例えば「Beautiful Love」の最初の8小節

SDm
A7
D
D-7
T
 
G-7
SD
C7
D
F△7
T
の1〜2小節(EΦ→A7)はAのパターン、5〜6小節(G-7→C7)は@のパターンです。
ちなみに3〜4小節(A7→D-7)、6〜7小節(C7→F△7)はトニックに行くパターンの「D→T」です。

サブドミナントマイナー(SDm)に向かうパターン
@SD⇒SDm
これを機能だけで考えると、「兄弟みたいなコードに進行して何になるの?」って思うかもしれませんが、 実際の曲の中では、機能的にどうと言うより、サウンドの変化の効果を狙って
@「W△7→W-7」と同じルートでコードがメジャーからマイナーに変わる
A「U-7→W-7」とルートがマイナーコードが平行に短三度上昇する
と言う使われ方をする事が多いです
@の場合はルートの動きが無くコードのカラーだけが暗く変わる感じが出ます。
例えば「Just Friend」の最初の4小節
Bb△7
SD
  Bb-7
SDm
Eb7
SDm
の「Bb△7→Bb-7」がそうです。
次にAの場合は、コードが平行に短三度コードが上昇すると、 なんとなくちょっと浮いたような感じと言うか、一瞬盛り上がったような感じというか、 そんな印象を受けます。
例えば「The Day Of Wine And Roses」の5〜8小節
G-7
SD
  Bb-7
SDm
Eb7
SDm
の「G-7→Bb-7」がそうです。(メロディー的に正確にはBb-△7ですが)
他にも上に書いてある「Speak Low」のサビの「F-7→Ab-7」ってのもそうですね

その他(例外的なもの)
@D→SD
AU-Xの繰り返し
BU-X(もしくはXのみ)が解決しないで、別のU-Xもしくはのトニックに行く
ってのがあるような気がします。理論書に載ってるわけじゃないんですが、経験的によく見かけるパターンです
@はどうやらクラシック的にはしてはいけないコード進行らしいですが、 R&B系のブルースでは普通に出てきます。 このページの上の方で書いたブルースの9〜10小節の「D7→C7」ってのが「D→SD」ですね。 普通にやってるパターンをダメって言われても困ってしまうので、これはアリでしょう。
Aは理論的にどう説明つくのか知らないですが、色んな曲によく出てきます。例えば「Speak Low」の最初の4小節
G-7
SD
C7
D
G-7
SD
C7
D
もそうですし、「Satin Doll」「Tea For Two」の出だしなんかもそうです。
Bこそ、理論的にどんな説明付くのか知らないですが、 Aほどではないですが、これも色んな曲に出てきます。 例えば「Moments's Notice」の」最初の4小節
E-7 A7
F-7 Bb7
Eb△7
Ab-7 Db7
の1小節目の「E-7→A7」が解決しないまま「F-7→Bb7」と言う別のU-Xが始まってます。
他にも「Con Alma」のサビからのコード進行
F7F#-7B7
E△7 F-7Bb7
E△7   
の「CΦ→F7」は解決しないまま「F#-7→B7」と言う別のU-Xが始まり、 さらには「F-7→Bb7」はEb△7に解決しないで、関係の無い「E△7」からのコード進行が始まっています。

以上の事が分かれば曲の90%くらいは理解出来ると思いますので頑張りましょう。

これでどうでしょう、北田さん

 

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